歯周内科
歯周病について
歯周病の原因は歯周病菌という感染症です。
今まで歯周病治療は外科的な処置が主流でしたが薬を使うことで歯周病が改善できることが解ってきました。
歯周病治療といえば昔から歯磨き指導と歯石を除去したりする歯のまわりのお掃除がどの歯科医院でもされている基本的な治療です。
しかし、この基本的治療をしても一生懸命歯磨きをしても、中々歯肉の炎症が取れず、歯肉の腫れや出血・口臭で悩まされ、歯周病で歯を失う方がおられることも事実です。
歯周病は薬で治ります
歯周病治療も研究が進み、昨今では薬剤の内服で治療することも可能になりました。顕微鏡を使って歯周病の原因となる菌を特定し、薬剤の内服と専門医によるケアで原因菌を除菌することで、患者さまの苦痛を軽減します。
歯周内科治療の治療方法
この治療方法には4つの大きなポイントがあります。
- ①位相差顕微鏡での菌の確認
- ②細菌の除去薬剤の内服
- ③カビの除去薬剤あるいはカビとり歯磨き剤での歯磨き
- ④除菌後の歯石とり
顕微鏡検査では歯周病菌やカビ菌がほとんどの方に見られます。
われわれは患者さんのお口の中の汚れをほんの少し採取し、それを顕微鏡で観察します。
顕微鏡で見ることで、今現在の菌の状態を確認することができ歯周病になりやすいかどうか、今はどういう状態なのか、
これからどういう状態になっていくのかがわかってきます。
さらに映し出された動画像を拡大表示する機能を用いることで治療効果のよりわかりやすい説明を聞くことが可能です。

内服薬-ジスロマック
1日に1回2錠を3日間服用します。
歯周病嫌気性細菌に対して強い抗菌力を発揮する抗生物質で、細菌の蛋白質の合成を阻害して増殖を抑えます(静菌作用)。
この薬が備えている食細胞を利用したドラック・デリバリー・システム(ファゴサイトデリバリー)により、成分が感染局所に集中して
留まり、長期的に強い抗菌力を発揮します。

ファンキゾン
カンジダ菌(真菌)が増殖したときに使う薬です。
直接ハブラシにつけて使用します。
歯周病は細菌による感染症ですから、再感染防止のためにも定期的に歯石を除去して口の中を清潔に保つことが大切です。
また、再感染していないかあるいは再感染しやすい環境になっていないかを知るためにも、定期的に顕微鏡検査を受けることを
おすすめします。
薬による歯周病治療終了後に注意すべきこと
①歯周病は細菌による感染症なので、再感染に気をつけましょう。特に性感染に気をつけましょう。
②歯周病を起こす細菌が感染しにくいようにお口の中を清潔に保つようにこころがけましょう。つまり、歯石やカビ菌を定期的に除去して、そして毎日の適切な歯磨きをしましょう。
③歯周病をおこす細菌が再感染していないか、また、お口の中が再感染しやすい環境になっていないか、歯科医院での顕微鏡を用いた定期健診を受けるようにしましょう。